こんばんは河瀬です。
今年もあと二か月を切りましたね。来月には一か月切りましたねって書きます。
最近私用でほぼ毎週奈良に行っているのですが、京都・奈良はいつも外国の観光客の方が多くいらっしゃいます。僕は中一英語の時点で英語を習得する事を諦めたのでそれ以来ずっと鎖国状態で、いつも話しかけられないように目を伏せ快速で通り過ぎる事を心掛けております。
幸い仕事も英語は必要ないので普段全く困る事は無かったのですが、先日やはり英語は必要だったと実感することがありました。
以前ブログでもヴァイオリンに関する書籍について書きましたが、僕は技術書を読むのが好きです。
学生の頃から大学の図書館にある物を手当たり次第読んでいました。
有名な本であれば洋書でも訳されている物もあり、カールフレッシュ、ガラミアン、アウアー、メニューイン等の名著や日本の先生の本はほとんど読みました。いくつかの本を読むと内容が重複している事もあるのですが、同じ内容でも解説が違うと理解できる事もあり、一見すると違う事が書いてあるようでも共通する部分がテクニックの神髄である事が分かる為、大変勉強になります。
そんないくつもある技術書の中でも日本語訳版が無い本が一冊だけあり、学生の頃、その英語だらけの本をペラペラ~っとめくってはみたものの、長く鎖国状態だった為読む気になれず、図や写真、出版年から察してその他の本で内容はカバーできるな。と思い棚に戻しました。
それからほぼ10年経った2016年10月。ふと音友(音楽之友社)の新刊を見ているとその英語だらけの本の日本語訳が出ていたので一応購入しました。
最近は日本人の先生の分かりやすい、新しい本がたくさん出ているので1997年の本をなぜ今更訳したのか、と思ったくらい期待はしていなかったのですが、読み始めてびっくりしました。
まだ少ししか読んで実践していませんが、一つのテクニックを習得するための練習法がかなりシステマティックに書かれている上にその練習法が必要最低限の運動で何種類か紹介されている為、正解の感覚にたどり着きやすいのではないかと思いました。
更にその練習方が今まで見てきた書籍では載っておらず、僕では到底思いつかないような素晴らしい練習法でした。
僕自身、練習方法に関しては書籍だけでなく何人かの素晴らしい先生に師事してきたので、自分自身のテクニックに関して革命的な練習法はもう無いのではと思っていたのですが、まだ上達出来そうな気がしています。
ヴァイオリンを初めてすぐの方にはあまり読みやすい本では無いですが、早い段階からこの練習法に取り組む事はとても有益だと思うので是非レッスンでも取り入れようと思います。
昨今、名著であるカールフレッシュの「ヴァイオリン演奏の技法」が絶版になる一方でインターネットにどこの誰が書いたか分からない(僕がまさにそうですが…)信頼性の無い情報が溢れ返る中、こんなマニアックなおそらくそこまで売れるとも思えない本を訳し出版してくださった先生方には本当に感謝と敬意を表します。
遡る事15年以上前、僕が英語と鎖国をしてきたばかりに大変有益な情報を取り損ねて来た事が今更悔やまれますが、今後は分かる単語だけでも読んで見ようと、開国までいかずとも半開きくらいにはしておこうと思います。
コメントをお書きください