儀式の秘密

お久しぶりです河瀬です。

梅雨らしくなって来ましたね。

 

春が過ぎ入会のラッシュが一通り落ち着きましたが、河瀬クラスはまだまだ生徒様を募集しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

春にご入会いただいた方もそろそろレッスンに慣れてきた頃と思いますが、僕の方も毎年レッスン開始からしばらくは緊張してしまう為、この時期にようやく本調子になります。

本日はそんなお互いの緊張を解くために幼児レッスンで行っている事を書きます。

 

子どものレッスンの場合、特に幼児ではラポール形成(信頼関係)がレッスン内容の充実に大きく関わる為、専攻楽器のレッスン以外にも簡単な楽器遊びをします。

レッスンの最初に5分程、目的に合わせて適宜行うのですが、本日はその中で使用する太鼓を紹介します。

岡崎市 ヴァイオリン教室
岡崎市 ヴァイオリン教室

デンマークのトロムスという会社が音楽教育の為に作ったという小さめのドラムです。

これである必要は特に無いのですが、耐久性と音の質やサイズから選びました。

 

 

レッスンではこの太鼓を子どもと一緒に自由に叩きます。

 

最初のレッスンで、こんな叩き方があるよ、という簡単な模範は見せますが、その後はリズム等の指示はせず自由に叩いてもらいます。

僕の前で自由に自己表現してもらう事が一つ目の目標なので、どんな叩き方でも構いません。

それに対して僕は出来る限り同じように真似をして叩きます。

これは相手の仕草や話し方を真似するミラーリングと同じように、同じ行動をする事で理解、共感といった肯定的なメッセージを感じてもらい、最終的に警戒心を解いてもらう事が二つ目の目標です。

 

そしてこの二つの小目標「自己表現」→「肯定」というサイクルを繰り返し、ラポール形成に繋げる事が大目標となります。

上手くいかない場合もありますが、活動の中で副次的に得られる事もたくさんあり、大目標は他の活動でも達成する事が出来る為、普段のレッスンではあまり深追いはしません。

 

 

このような活動は大学時代に音楽療法の一つとして教えていただいた事なのですが、大人のような言語能力がないからこそ、言葉を除いたコミュニケーションの方が性格や気分が出やすく、打ち解ける事ができるのかもしれません。

世界には太鼓の音で遠くの人に情報を伝えたりする部族がいるとかいたとかいう話を聞いた事がありますが、

現在の日本でも中教審が「非言語能力との関係、(イメージ、音、身体)言語の限界について」という内容で言及していました。

 

またネチネチと書きましたが、そんな大人側の堅苦しい事情がバレないよう、楽しい遊びに出来ればと思います。