階段

河瀬です。

 

勤務中はほとんどの時間座っています。

ヴァイオリンを弾く時だけ立ちます。

移動は車です。

年々衰えていきます。

 

僕の運動不足を解消する為、ではないのですがレッスンではトロムメールという楽器の音に合わせて歩いたり小走りしたりします。

岡崎市ヴァイオリン教室
岡崎市ヴァイオリン教室

長さの違う板が階段状に順番に並んでいる為、一つずつ棒で鳴らすと音の高さが順番に上がったり下がったりします。

外側を一つずつ鳴らしても良いのですが、棒を内側に入れてかき回すとコロコロと小気味いい音がします。

この楽器をゆっくり鳴らして歩いたり、早く鳴らして走ったり、音の順番を逆にして逆回りに動いてもらったりします。

音はこちらから 

 

この活動の目的は主に3つです。

一つ目は発散です。

僕のレッスンは一回30分の為長い方ではないのですが、子どもにとって30分座ったままというのはなかなか退屈です。

まず最初に体を動かしてもらい、ふ~っと一息ついてもらう事で、静的な活動に集中し易くする事が目的です。

二つ目は音を体で表現する事です。

ダルクローズを始め多くの方が、子どもは音、音楽をじっと聴いて頭で処理するだけではなく、体を一緒に動かした方がより深く感じる事が出来ると言っています。

三つ目は聴音の導入

聴音は机に向かって音の書き取りをする事ですが、小さな子どもには当然まだ難しいので簡単な音の違いを動きで表現する事をします。

この楽器は打楽器の部類に入りますが、一つ一つの板を連続して鳴らすと音程の上下がはっきりと分かる為、音程感覚の訓練にもなります。鳴らす速さを変えたり、一つ飛ばしに鳴らしたり、使い方次第では単純そうなこの楽器でも結構難しい事が出来ます。

 

リトミックでは同じような活動をピアノ伴奏で行う事が多いのですが、目的がハッキリしているのであれば音楽の要素は出来るだけ少ない方が一つの音に集中し易い為こういった素朴な楽器を使用しています。

 

いい年のおじさんが子どもと走り回ってふらついているシーンはなかなかシュールな光景ですが、聴く、感じる、表現するという大事な基礎を練習している所なので何卒ご容赦下さい。