河瀬です。
今回こそアイテムの紹介を致します。
今回はこの「階段鍵盤」という鍵盤のパズルです。
白い鍵盤と黒い鍵盤が一緒になったピースと白い鍵盤だけのピースをピアノの鍵盤と同じ順番で並べていくパズルです。
僕の使用するピアノの教材は「ド」の音を最初に習い、その後に「レ」「シ」と使う音を増やしていきます。
その為、まず「ド」の音の場所を覚える事が大事なのですが、最初の頃はこの「ド」の音の場所を間違える事が多いのです。
間違える、といっても隣の「レ」や「シ」ではなく3つ離れた「ファ」の音と間違えるのです。
なぜでしょう。
ピアノの鍵盤には白い鍵盤(白鍵)と黒い鍵盤(黒鍵)があります。
改めて御覧いただくとお分かりになると思いますが、白鍵と黒鍵は常に一つずつ順番にセットで並んでいるのではなく、3セットと2セットの間にはそれぞれ二か所黒鍵が無い場所があります。
「ド」の音はこのうち、3セットと2セットの間にあります。
右手でいうと、2セットの黒鍵に2の指(人差し指)と3の指(中指)を置いた時、2の指(人差し指)のすぐ左隣にある白鍵が「ド」です。
左手でいうと、3セットの黒い鍵盤に4の指(薬指)3の指(中指)2の指(人差し指)を置いた時、2の指から二つ右にある白鍵が「ド」です。
このセットの場所を間違えて、2セットと3セットの間にある方に手を置いてしまうと、「ファ」を弾いてしまうのです。
そんな事を間違えるのか、と思われるかもしれませんが案外大人の生徒さんでも最初は間違える方が多いです。
ましてや小さな子どもの場合、発達段階によっては数唱や基数性といった数の認知が定着していない場合もあり、こういった規則性を認知する事が難しい場合もあります。
そういった場合は、無理にその事に固執せず、別の事に重点を置いたりします。
しかし、そうでない場合にこのような初歩的な間違いが続く場合は、一度鍵盤の位置を改めて整理して理解してもらう必要がありますが、くどくど口で説明するよりも、階段鍵盤のような遊び要素の多い活動で、気付く、理解する、覚える、という事が楽しんで出来る方が遥かにレッスンの雰囲気が良くなります。
この「階段鍵盤」はある程度の発達の段階でないと全てを組み上げる事は難しいのですが、2つだけ、3つだけといった事からも始める事が出来る為、発達段階に応じて難易度を変える事も可能です。
見た目からして楽しい予感のするアイテムですが、今の所他の使用方法が見当たらない為、汎用性は低いかもしれません。
案外ただの木の棒や紐とかの方が無限の可能性を秘めている気がします。